渋谷洋樹監督「相手ボールになるぐらいなら、たくさんこねてＯＫ」

先週木曜日に Jsports のコラム「Pre-match Words」にて大宮を率いる渋谷洋樹監督のロングインタビューが掲載。公開されたのがＧ大阪戦前日の夕方ということで、あまり話題になかったのですが、ものすごく充実した大宮サポーター必見の内容だったのでご紹介＆個人的に気になった部分だけまとめ。

内容

ＦＣ東京戦のムルジャのプレスについて

Q：「ムルジャ選手のプレスの位置が低かったことで、全体のラインが下がってしまった」という趣旨のことをおっしゃっていましたが、あれはコンパクトにするにしても全体をもっと高い位置に押し上げて戦いたかったということですよね。

A：それはもう本当にありました。ピッチ上でもずっと僕はムルジャに「ライン高く、高く」と言っていて。引くと完全にボールを持たれて、後ろの選手たちは引かざるを得ないので、やっぱり誰かが出て行けばスイッチというか、1人出て行くことによってたぶんコースは決まってくるので、それが守りたいからといって下がってしまうとどこでも出される状態になると。

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うむむ…。Ｇ大阪戦で江坂も言ってましたが、やはりＦＷが行ってくれないと連動したプレスはかけられない。

ネイツもそうですが、彼らのライン取りの低さが開幕から３試合経っても引いた守備ばかりになっている理由の一因であることは間違いなさそう。どうしてもできない（やらない？）ようであれば、昨季のように前半：播戸（江坂）＆横谷、後半：ムルジャ＆ネイツ作戦なんてのも出てくるかもしれませんねぇ。

ボールを握ることにこだわる監督

あとは「相手のブロックが割れたのに打たなかったな」とか、「せっかく打てるチャンスだったのに打たなかったな」というのだったら言うんですけど、下手にミドルシュートとか打ってまた相手のボールになるぐらいだったら、たくさんこねても良いからボールを持っている時間を長くして、チェンジサイドを何回もして、相手を自陣に帰させるというのが僕のタイプなので、シュートが多いとか少ないとかは、「そこは仕方ないな」とか思いながら見ています。（中略）本当はシンプルにクロスからシュートとかやっていたら良いのかなとも思うんですけど、そこにこだわりがあり過ぎて。だから、シュートがないということにあまり僕自身がこだわりを持たないのが危ないですね（笑）

– jsports –

かなりぶっちゃけた内容！

もちろん状況に応じてシンプルにカウンターを狙うときは狙うとも言ってますが、やっぱりチームの大前提として繋いで崩したい。ただそれは「ボールを握っているとき」であって今のように「握れないとき」は繋いで崩すなんてどう考えても不可能。たまにボールを取れたとき、シンプルに行ってもいいのに繋いじゃう。でもチームとしては引いているから前の間隔が遠くて繋げずボールを失う。そしてまた長い時間守備に奔走する悪循環。いったいどうしたもんか…。

せっかく手に入れた武器、岩上のミドル、沼田のクロス、ネイツの高さ、生かさない手はないんですけど、まだまだ両立は難しそうです。

その他、後編では渋谷監督の生い立ちやプロ生活、指導者への転身、そして何度も監督が語るピム・ファーベク氏から学んだことなどを語ってくれています。長いですが是非読むことをオススメいたします。