水曜日の最下位:徳島相手に1-1の引き分けて中3日で挑んだ昨日のナビスコ杯:新潟戦。大方の予想に反して35度の猛暑の中で大宮の選手たちは躍動。消化試合とは思えないような素晴らしい試合内容でホームの観客を大いに沸かせました。いったい前の試合と何が違ったのでしょうか。試合後のコメントをまとめてみました。
内容
まずは相手の田中亜選手のコメント。(なぜか試合に出ていないのにコメント)
ボールを動かしながらプレーできる時間帯が多かったので、その中でどこのスペースを使うかというのをもう少しやる必要があると思った。バイタルエリアは上手くスペースを消されていたし、その中でやり方を変えなきゃいけない。ゲームに出ている選手で感じてやる必要があると思う」
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懸念されていたバイタルエリアはキッチリ埋めれていた!
お陰で前回の対戦時に打たれたようなミドルシュートは1本も無かった。
次はPKをゲットしたものの、無念の途中交代となった富山のコメント。
DFもしっかり高いラインを引いて、結構セカンドボールも拾えていた。ボランチも高い位置で前を向けることが多かった。そこから裏へのアクションも起こせた。前から奪えるところもあって良かったと思うし。
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前から見ても高かった最終ライン。そのお陰で富山のプレスも効果倍増でした。
今日はボランチで先発した橋本のコメント。
(片岡)洋介さんがラインを高く設定してくれて、そのおかげでコンパクトにできて、僕たちも前から行きやすかった。ボランチとしてはレオシルバを意識していたし、成岡翔さんとか上手い選手が中に入ってくるのはケアしようと思ってやっていた。(和田)拓也と話し合って、お互い見ながら出入りしてバランスを取っていこうと。しっかり締められてたし、トミ(富山)も助けてくれたから、守備はやりやすかった。
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正直守備能力には難のある橋本ですが、それは周りがフォローすることで解決。ラインが高くコンパクトにだったので、橋本のプレスでも相手を脅かすことができた!
今日もCBで先発した今井智基のコメント。
Q:前節の徳島戦からCBでの起用となっていますが、手応えとCBとして意識していることは?
「手応えはまだまだという感じ。ラインを高くして、裏をあまり怖がらずに、縦にコンパクトをすることを祥平(高橋選手)たちディフェンスラインの選手と話しながらやっていましたので、それを意識してやりました」
守備陣で話しながらこまめにラインを上げていた。
今井の脚力ならJならどんな相手でも追いつける。裏を恐れなくて良い。
徳島戦に続いて先発した和田のコメント。おそらく本日のMVP。
監督からは、しっかり受けてボランチ経由でサイドを変えて散らすことと、守備のところをハッキリするということを言われていた。(プレスに)行くところと行かないところもそうだし、暑いというのもあるし、取りに行ってやられるのが一番良くないので、タイミングを見ながら重めをメインにと。あとは成岡が中に入ってくるから、そこのケアを(橋本)晃司くんと話しながらやった。センターバック2枚に回させているうちにこっちが上手くセットして、(長谷川)悠くんと(家長)アキくんでスイッチを入れるというのは、うまく前半はできていた。相手は蹴るしかなくなっていたし、つないできても取れる距離感だった」
Q:バイタルエリアで上手くスペースを消せていました。
「みんなが動いてくれた。自分は周りを動かしつつ、スペースを消すことを意識していた。入ってきたところは上手く狙ってカットできた。(橋本)晃司くんとの距離感も良くて、良い流れで攻撃にも移れてやりやすかった。後半は10人になったことで後手に回ったけど、それでもかなり上手く守れたと思う。怖さはそんなになかった。後ろが我慢してラインを高くセットしてくれて、自分の背中にあまりスペースがないから、かなり狙いやすいというか、自分たちも前に出れるから。そこを使われてもセンターバックがいてくれて、良い距離感だったと思う」【全文を読む方は→ jsgoal 】
長いですが試合の重要部分を選手目線で全て語ってくれたのでそのまま掲載。
和田の特長である素早い出足は諸刃の剣。昨年も頑張ってプレスしてもかわされて攻撃の起点になることが今まで非常に多かった。
昨年の参考動画。(大久保選手のプレスに行ってかわされる和田)
しかし昨日の試合では彼を活かすため前から後ろからみんなで全力サポート。そうすることで彼の持ち味が存分に活きるようになり、パスカットにプレスに大活躍!
新潟は中盤で動きを封じられることになり、攻撃が停滞してしまいました。
大宮の選手が口を揃えてコメントしたのは「最終ラインが高く、コンパクトにまとまっていた」こと。昨日の大宮は明らかにラインが高くまとまっており、セカンドボールやパスカットが次々成功。苦し紛れに新潟が裏にボールを出しても、左なら今井や右なら北斗が追いつけてボールを回収、相手にまともな攻撃をさせませんでした~。
そしてオオトリに大熊監督のコメント。
実は試合前に監督のコメントがBlogolaに掲載されてました。
大熊清監督はこの一戦を前に「オレのほうでフタをしちゃうというか、可能性を決め付けていないかをスタッフと話して、もう一回可能性を探りたい」と語り、チームの可能性を再発掘することへの意欲を見せた。
凝り固まった考えを見なおして、新たな可能性を探った大熊監督。
今までであれば、おそらくこんな起用をだった布陣を、
思い切ってこの布陣に変更しました。
GKも慶記、ボランチも和田と橋本。菊地が何故外れたのかは分かりませんが、CB片岡。後半も従来であれば大輔が入るところを新人・高瀬を起用しました。
試合後の記者会見でも泉澤について触れた後、
彼だけでなくて富山には富山の役割があるし、その精度を増していければ。1月から見れば全体的に、高瀬も含めて上がってきているが、ここからJ1でのレベルでの競争で抜けていくのはだれなのか、そういう人材を集結してチームを作ることが大切だと感じました
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と敢えて高瀬を投入したことを明かしチームに競争をもたらすことを明言。
和田と橋本がこのままレギュラーに定着したら、増田ですらレギュラーではない!
そして劇的に改善した守備についてコメント。
Q:10人になった後半は玉際とハードワークという監督の説いてきた部分が出ていたと思いますが?
「高瀬も含めてまだ甘いところはあるが、橋本にも『お前今日は守備やらなかったらすぐ交代だよ』と伝えていた。今は大宮の選手は、自分の良いところを出すだけでなくて、足りないところを前向きにトライして力を付けることで、チーム力を上げることにつながる。そういう意味ではある程度、点をあげてもいいくらいのことをやってくれたと思います。チームとして走ることを、このチームは走り負けするとなかなか先手を打てないので、今日については10人でも出て行く気持ちが(中村)北斗を含めてあったので、メンタルを含めた持続力を個人やチームが持てるかというところが一番必要じゃないかと感じました」【全文を読む方は→ jsgoal 】
試合前に橋本に釘をさしていた監督。チャンスをモノしたい彼は猛暑の中でも75分間走り切りました。その他、なんとなくですがFWを補強してほしい旨がフロントに伝えてありそうなコメントなどもありましたが、それは又の機会に…。
とにかく今季初めて「大熊監督のサッカー」を90分間見れたのは大きい!
こんなサッカーを続けられるなら残留することも夢ではないと思えた試合でした…。